酒造りについて

About sake making

Production flow

創業から代々、研究・改良を重ね続けた酒造りについてご紹介します。

工程1

精米

玄米の外側部分には脂質やミネラル、タンパク質が多く含まれており、これらが清酒の雑味成分となるため、精米して取り除きます。

精米の程度は「精米歩合」で表すことができます。

精米歩合=(白米重量/玄米重量)×100(%)

当蔵におきましては精米歩合35%~90%と幅広く自家精米を行っています。
また、使用米は酒造好適米の「山田錦」「五百万石」「改良雄町」「佐香錦」「神の舞」などです。

精米

工程2

洗米・浸漬

米粒の表面に付着している米糠を取り除き、蒸米のさばけをよくするために洗米を行います。精米所から水とともに50mのホースで送られてきた白米を分離機で分離し、ボックスの中に溜めます。さらに適度にかけ流しをして、浸漬します。

良い蒸米を作るためには、蒸す前の米の吸水量を管理する必要があります。
米の品種、品質を見極め、水温を測り、浸漬時間を決定します。

狙いの新浸漬時間で水切りを行います。

精米所

工程3

蒸し

翌朝、適度な水分を持った白米をネットごとつり上げ、「甑」とよばれる蒸米機に掛けます。

蒸気によって約1時間で「外便内軟」に蒸しあがります。

蒸米を再びネットごと吊り上げ、放冷機に投入し、適度な温度に冷却します。

精米所

工程4

適度に冷却した蒸米に種麹を振り、麹室に引き込み、保温のため布で囲います。
その 日の夕方には堆積した蒸米をくずしてほぐします(切り返し)。

翌早朝に再びほぐして麹箱に移します(盛り)。麹菌の菌糸が成長し、熱を発散するので温度が上がりすぎないように昼夜を問わず手入れ(仲仕事・仕舞仕事)をしながら温度管理をします。

引き込みから約43~48時間で麹が完成します(出麹)。

そのあと乾燥室にて乾燥させ使用します。

精米所

工程5

酒母(酛)

酒母タンクに水、麹、乳酸を投入し、さらに、あらかじめ培養しておいた酵母を投入して撹拌しておきます。そこに蒸米を投入して、約14日かけ酵母を多量培養させます(速醸酛)。

酒母の種類として「速醸酛」のほかに、昔ながらのやり方で乳酸菌を生やして乳酸を生成させる「生酛」などがあります。「生酛」の場合、約30日という長い期間をかけて造られます。

当蔵におきましては、酵母は日本醸造協会から頒布されます「きょうかい酵母」を使用しています。

使用する酵母の種類によって、出来上がる清酒の香り、味が変わります。

精米所

工程6

仕込タンクに酒母を投入し、水、麹、蒸米を加えたものが「醪」です。この仕込みを3買いに分け, 4日にかけて行います(三段仕込)。これは酵母濃度が過度に薄まって発酵が遅れたり、雑菌が繁殖するのを防ぐためです。

醪は約3週間~4週間かけて発酵・熟成させます。

仕込の大きさは使用する白米の重量で表しますが、当蔵におきましては、大きいもので3トン仕込を行っております。

精米所

工程7

上槽

上槽(搾り)とは熟成した醪を清酒と酒粕に分離する工程です。

自動醪圧搾機によって搾っていきます。
搾った清酒は甕にたまり、さらにタンクへと送られます。

酒粕は板粕として販売され、それ以外の酒粕は粕タンクで初夏まで保存・熟成され、主に漬物用として販売されます。

大吟醸斗瓶囲いの上槽は袋吊と呼ばれる方法で行います。醪を布袋に入れて吊り下げ、自然に滴り落ちてくる雫を集め斗瓶に採ります。

精米所

工程8

ろ過・火入れ

上槽した清酒はタンクで一時的に貯蔵した後、ろ過を行います。
清酒に交じっている細かい懸濁物を取除きます。

搾りたての清酒には麹や酵母由来の酵素が働いているため、酒質が不安定となります。また長時間放置しておくと酒質が変化してしまいます。

そこで、清酒を約60~70℃に加熱し、殺菌するとともに酵素の働きを止めて酒質の安定化を図ります。

精米所

工程9

貯蔵・瓶詰

火入れ後の清酒は貯蔵タンクにて貯蔵します。
貯蔵タンクの中ではゆっくりと熟成が進み、うまみやまろやかさが増していきます。

瓶詰は清酒の製品化の最終工程となります。
瓶詰の際にはもう一度火入れを行います。瓶容器と清酒が殺菌されます。

異物混入や衛生環境の維持に特に注意が払われます。

最後にラベルが貼られ商品としての清酒の完成です。

精米所

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